- 金工
銀小箱「春愁」
- ぎんこばこ「しゅんしゅう」
- 押山 元子
- おしやまもとこ
- 第36回東日本伝統工芸展(平成8年度)
奨励賞
- 受賞総評つまみは一枚の銀板を打出しで作ったもので裏からみると継ぎ目のない空洞になっている。首の細いところなど困難な仕事だったろう。胴部は赤銅・銀を熔接合、鑞接合したもので熔けた部分ときれいに鑞接した部分との違い、銀着色の濃淡、細い金線など景色のおもしろさがよく表現されている。自己の技術水準を超えて挑戦しようとする作者の意欲はもの作りの原点である。初心を忘れず研鑽を望む。奨励賞たるゆえんである。