- 陶芸
布目篠文大鉢
- ぬのめしのもんおおはち
- 伊藤 東彦
- いとうもとひこ
- 第31回日本伝統工芸展(昭和59年度)
朝日新聞社賞
- 受賞総評布目は、型成形のとき土の離れをよくするために使う布の跡が残ったものと、この鉢のように、器肌の効果として意図的に用いる場合とがある。ここでは、先ず素焼の肌に布をあてて白化粧し、再び素焼する。固定された布目上に色化粧土を薄く色面ごとにかけて模様を整え、線描を施し、灰釉をかけて本焼する。上絵に金彩も施されている。グレーの諧調の中に、篠竹の緑と白が鮮やかに浮出し、初夏の爽快な情景を彷佛とさせる作品である。