- 陶芸
流描掛分皿
- ながしがきかけわけざら
- 鈴木 量
- すずき りょう
- 第42回日本伝統工芸展(平成7年度)
日本工芸会会長賞
- 受賞総評皿の中央に向って左右から黒釉と白釉が杓(ひしゃく)による流描で表されている。 灰釉に鉄分が加えられた黒釉はやや幅広の面として、一方白釉は線的にそれぞれ掛分けられ、 対照の効果が意図されている。中央部分に残された間げきも、構成上重要な働きをしている。 流描はやり直しのきかない技法であるが、作者はそれを抑え(おさえ)気味に扱い、 構成的な試みを優先させることで、質感を含めた作品の統一的な表現を成しとげている。