• 染織
  • 長板中形着尺「斜め菊花文」

  • ながいたちゅうがたきじゃく「ななめきっかもん」
  • 松原 伸生
  • まつばらのぶお
  • 重要無形文化財保持者
  • 第56回日本伝統工芸展(平成21年度)
    日本工芸会新人賞
  • 技法
    長板中形
  • 受賞総評
    藍地に柔らかな曲線の斜め柄が律動し、近づいて見ると細密な扇繋ぎのごとき図様が浮かび上がってくる。図様の一つ一つを構成しているのは、非常に繊細な菊花のモチーフ。緯(ぬき)に紬糸を用いた綿絽が、この可憐な意匠に独特の風合と清涼感を演出している。紬糸の凹凸や搦み織の地質は、両面の糊置きに高度な手技を要求するが、この柄の白はどこまでも清澄で、藍とのコントラストが際立っている。見所豊かな秀作である。                                     (丸山伸彦)
  1. 公益社団法人 日本工芸会