- 漆芸
草文蒔絵小箪笥
- そうもんまきえこだんす
- 砺波宗斎
- となみ そうさい
- 第31回日本伝統工芸展(昭和59年度)
日本工芸会会長賞
- 技法蒔絵
- 受賞総評作品全体に、菅(すげ)の繁みにすだく虫を散らして秋の情趣を醸し出している。図柄は、幾何学的構成を主軸としながらも、具象的に菅や虫などを取り合せて、力強いなかにも物静かな気品を感じさせる。蒔絵の金粉と共に卵殻、玉虫貝、鉛などそれぞれに持ち味の違った材料をたくみに組み合せて、美しい調和を見せているのも見どころ。作者の意図が、伝統的蒔絵の技法をふまえて新らしく表現された優品である。