- 諸工芸
泥七宝花器
- 打田 世道
- うちだよしみち
- 第29回東海伝統工芸展(平成10年度)
安藤氏賞
- 受賞総評「七宝」とは、一般的に金属(主に銅、希に金あるいは銀)の器胎表面にガラス質の釉薬を、八百度前後の温度で溶着させた工芸品です。
この作品は、尾張地方に伝わる「有線七宝」で、器胎に模様を描き、その模様にしたがって植線し輪郭を作り、その間に釉薬を差して焼成しています。「七宝」は、本来華やかな美しさを特色としていますが、端正な卵形の胎に、大胆に整理された模様と色合いのバランスがよく、清楚な美しさを感じます。
さわやかな清涼感と気品を漂わせた優作です。