- 漆芸
乾漆点文描彩鉢
- かんしつてんもんびょうさいはち
- 照屋和那
- てるや かずな
- 第30回日本伝統工芸展(昭和58年度)
日本工芸会総裁賞
- 技法乾漆
- 受賞総評この作品は、幹漆の技法で形を造り、黒の呂色漆で仕上げた。単純な器形と黒漆の仕上がり美しい。作者は、この鉢の加飾に新らしい技法を考えて成功した。点文描彩がそれである。1,500の小円の流れをデザインして、小円一つ一つを、朱、グレーから白、そして金と、一段一段描き重ねて行く。色の層による変化や、ボカシの効果、又立体感をも意図した。単純に見えながら精緻な技法が秘められており、特異な効果を生み出している。伝統の上に立って、新らしい作品を創出する本展の理想に合致した努力作といえる。