- 陶芸
刻銅彩広葉の連理草文鉢
- 長池潤一
- 第24回東海伝統工芸展(平成7年度)
名古屋市教育委員会賞
- 受賞総評この地域の伝統的な釉薬の一つである黄瀬戸釉を、作者なりに解釈し、独自の美しい黄釉として展開し、緑彩(タンパン)を効果的に散らしている佳作です。
作者は、モチーフを堅実に描写し、それを器形に対応して文様を構成し、ここ数年、安定した力量を見せています。刻文は、素地がかなりやわらかいうちに陰刻していますので、刻りなおしは出来ず、確かなデッサン力と構成力が要求される厳しい仕事です。
しかし、“安定”は必ずしも良好なことばかりとは言えません。大きさ、新鮮さを求めて、さらなる挑戦を期待します。