- 陶芸
濁手蓼文鉢
- にごしでたでもんばち
- 十四代 酒井田 柿右衛門
- じゅうよんだい さかいだ かきえもん
- 重要無形文化財保持者
- 第39回日本伝統工芸展(平成4年度)
日本工芸会奨励賞
- 受賞総評氏の伝統的な濁手素地による色絵磁器はすでに声価が高い。しっとりとした白色の磁胎は十七世紀末にはじまったいわゆる濁手素地で、江戸中期以後途絶えていたものを先代が苦心の上再現した。濁手の色絵は伝統的に釉下は染付を用いず、上絵付のみにて文様を表すのが特色。大振りの円形平鉢の見込に野に咲く蓼を写生的に描いているが、柿右衛門独特の色絵の特徴と文様がよく調和して、気品のある作品になっている。