- 染織
紬織着物「銀嶺」
- 松村 俊子
- まつむらとしこ
- 第23回東海伝統工芸展(平成4年度)
岐阜高島屋賞(東海伝統奨励賞)
- 技法紬織
- 受賞総評モノトーンの大胆なデザインのこの作品は、ほぐし絣の技法を用いたものです。まず、白糸でガーゼのように粗く仮織りをした布を屏風畳みにし、グレー・黒のぼかし染めをします。その後、よこ糸を抜き去り、再び機にかけ本織りに入るという工程をたどります。
引き返し織りで色糸をあしらっただけの簡素な本織りが、たて糸のコントラストの強さをやわらげ、ぼかし染めの面白さを生かしています。冬山の厳しさと静けさを表したいという作者の想いは、充分表現されています。