- 漆芸
檜地曲物食籠
- 細田 豊
- ほそだゆたか
- 第23回東海伝統工芸展(平成4年度)
愛知県教育委員会賞
- 受賞総評素地は、檜板を薄くした曲物で胴廻りをつくり、天板、底板にそれぞれ溝を彫り嵌めこんでいます。四方の隅に大きく丸味をつけて優しさをみせています。そして下地漆の時、布着せをして堅牢度にも気を配っています。
黒呂色仕上げで渋味豊かに塗り上げ、全面を布目おこしに朱漆を見せて、中心に細い小さな円を青貝螺鈿で施し、ポイントをつくっています。内側は、中子を入れ、立ち上がりを深くし、黒呂色塗りとしています。
まことに素軽く、茶味豊富に仕上がり、つい手をふれたくなる様な作品です。