• 木竹工
  • 栃拭漆盛器

  • とちふきうるしもりき
  • 岩本 忠美
  • いわもとただみ
  • 第38回東海伝統工芸展(平成19年度)
    静岡県教育委員会教育長賞
  • 受賞総評
    美しい虎斑杢の栃を、ノミや小鉋で刳り出し、四方の盛器にしています。微かな胴張りと極力薄く仕上げられた縁造りが、心地良い緊張感を感じさせます。漆を深く吸わせることによって杢理をいっそう際立たせ、両端の深い色合いによって作品に奥行を与えています。拭漆は、漆を塗っては拭き取り、必要に応じて研ぐ作業の繰り返しですが、一つ一つの工程の匙加減次第で、仕上がりが大きく左右されます。この作品は適切な拭漆の施し方によって素材の笑しさを最大限に引き出しており、作者の日々の研讃が窺えます。
  1. 公益社団法人 日本工芸会