- 諸工芸
無地研「流星」
- むじけん「りゅうせい」
- 高原 祐二
- たかはらゆうじ
- 第24回伝統工芸諸工芸展(平成25年度)
東京都教育委員会
- 受賞総評湾曲した形が軽やかな印象をもたらし、ゆったりとした硯面が鑑賞者の心に大きな広がりを与える。その上で両脇の面が動きを強調しかたちに強度を与えている。また、海となる窪みにほんのりと艶を出すという細やかな心配りによって深みのある求心力を持った造形となっている。全体に力みのない自然な調和が作品に品格を与えている。見る者の心を鎮め、想像力を広げるという硯の重要な用途に造形が応えた優品である。(雨宮彌太郎)