技法

桐塑人形、紙貼り

受賞総評

夏が待ちきれなくて、田植え前の田んぼで遊んだ思い出。心に残る懐かしい風景が目に浮かぶ。すくったたもをわくわくしながら覗く少女。
「いるかな？いないかな？」と。
作者は、遠い日の思い出を、現代の少女の姿で、伸び伸びと健康的に表現している。たもに入った泥の重みや自然の香りまでも感じられるようで、観る者も思わず中を覗きたくなる。
色の調和が良く、何気ない足のしぐさもかわいらしい。素朴な中にも気品が感じられる優品である。
創作年数の浅い作者だが、さらに感性を磨き、大きく成長されることを楽しみにしている。