- 陶芸
染付どくだみ文皿
- 長尾 明理
- ながおあかり
- 第32回東海伝統工芸展(平成13年度)
三重県教育委員会賞
- 技法染付
- 受賞総評里山の木陰に群生する“ドクダミ”を器面いっぱいに、コバルトを主原料とした絵具(呉須)を使って表現しています。十薬ともいわれる十文字の白い花は白磁の素地の白さを活かして表現し、蝶のように乱舞する葉は作者が十年来修練してきた「濃み」技法で美しい諧調を見せています。地を這う草を俯瞰すれば必然的に背景は翳りとなり、作者は思い切って瑠璃釉のような「だみ」を施しました。
濃淡の際だった文様が器と一体化しながら無限に拡がるような優作です。
今後どのような問題点を自ら見出し、そして克服していくか、見守りたいと思います。