- 漆芸
蒔絵重ね箱「銀の波」
- 照喜名 麻緒
- てるきな あさお
- 第21回日本伝統漆芸展(平成15年度)
日本工芸会賞
- 技法蒔絵
- 受賞総評桐の素地に総布着せ、本堅地塗りを施し、蓋表に月、蓋と身の側面にさとうきび文を表す。月は銀蒔絵、さとうきびの穂は銀乾漆粉、葉は描き割りとし、地に梨地粉を斑に蒔いている。過去の記憶にある、夜、灯りに照らされキラキラと輝き揺れるさとうきびを逆光のイメージで捉えたものである。グレーや梨地粉のユニークな色の組み合わせや模様の繰り返しによる諧調が心地よい。まさに現代の武蔵野図を見る思いである。