• 陶芸
  • 鉄釉壺

  • 堀 俊郎
  • ほりとしろう
  • 第28回東海伝統工芸展(平成9年度)
    岐阜県教育委員会賞
  • 受賞総評
    壺の成形では、挽き上げてすぐにロクロから取り上げると自然な歪みが口のヘリに伝わり、穏やかな扁壺となります。作者は、独自の柿天目釉をこの扁壺にたっぷりと掛け、亀甲文様を、ようやくそれと分かる程に、流し崩しました。大きさも好ましく、広い口と豊かな胴の張りが、動きのある文様と調和しています。
    昨年に続く受賞ですが、気負いがなくなり、心にゆとりの出来てきたことすら感じます。釉薬の流下を制御する慎重な焼成法と、おおらかな造形感覚がこの優品を生み出しました。
  1. 公益社団法人 日本工芸会