- 漆芸
彫漆小箱「Mathematics」
- ちょうしつこばこ「ますまてぃくす」
- 石原 雅員
- いしはらまさかず
- 第27回日本伝統漆芸展(平成21年度)
文化庁長官賞
- 技法彫漆
- 受賞総評箱の造形から構造にこだわりを持ち、素地から加飾に至るまで創意と工夫が随所に見られる。作者の工芸に対する真摯な姿勢が窺える。斬新な箱の形態と共にシャープさを際立て、直線に彫られた漆の断層が見る角度により色調と共に表情が変化する。使う側も創作に参加しているような気分にさせられる。これも作者の意図か?数十回と色漆を塗り重ねて彫る彫漆技法ならではの表現である。数学と題したこの作品をみていて、なるほどと思わせる優品である。(記山下義人)