• 漆芸
  • 蒔絵箱「夜景」

  • まきえばこ「やけい」
  • 寺西 松太
  • てらにししょうた
  • 第26回日本伝統漆芸展(平成20年度)
    東京都教育委員会賞
  • 技法
    蒔絵
  • 受賞総評
    作者はこの三年間、漁火(いさりび)の題材を追求している。輪島では春から夏にかけてイカつりが盛んになり、漆黒の海に数多くの燈火がぼうと明るい。水平線の遠くの火は円形の切金、近景の船の光はより大きな円形の切金、細かく切った切金を金粉で暈し映えて輝く波を表現、空の部分にプラチナ粉を蒔く。手前の側面に漁船を写実的に表現。金の消粉で裏彩色した螺鈿を使用。被せ蓋で、身の側面にアワビ貝の細片の粒置きで波文を表現。身の内側に白蝶貝の厚貝で径四センチの満月を表しているのが印象的で印象的である。(記柳橋眞)
  1. 公益社団法人 日本工芸会