• 金工
  • 矢筈釜「仙嶽」

  • 江田 蕙
  • えだ けい
  • 第35回伝統工芸日本金工展(平成18年度)
    日本工芸会賞
  • 受賞総評
    仙人が住むような深山幽谷が畳々として連なる風景を、鉄の鋳物で表している。硬いはずの鉄なのに、その質感は和菓子の落雁のようにサクサクしている。それはもとより作者の造形力によるのだろうが、それとともに、固めた砂を削ったり盛り上げて鋳型をつくる「惣型」技法が生みだす効果でもあるのだろう。作者は、惣型を成形技法としてのみならず、レリーフのような描写力としても使いこなしているのである。
  1. 公益社団法人 日本工芸会