• 木竹工
  • 神代杉菱象嵌文箱

  • 長谷川 英二
  • はせがわ えいじ
  • 第29回東海伝統工芸展(平成10年度)
    岐阜県教育委員会賞
  • 受賞総評
    この箱の主材は、二千年前に鳥海山が噴火して火山灰に埋もれ、近年掘り出された「神代杉」です。火山灰の鉄分やアルカリ成分が媒染剤となり、永い時を経て、この様な発色をします。
    甲板は、稲妻文様をテーピング面と、薬品で葉脈のみを残した葉を置いた面に片身変わりにし、その上からサンドブラストで模様を作り出しています。
    側面は、「神代杉の柾目板」を細分化し、再構築して幾何学木画で菱文を作り、「嵌入」して仕上げています。白い線は「神代杉の白肌」を使い、「畳擢り」の黒の高台は「神代の栗材」と思われます。永年の経験と新しい試み、そして日々の努力が感じられる作品です。
  1. 公益社団法人 日本工芸会