• 木竹工
  • 神代杉挽曲造木象嵌箱

  • じんだいすぎひきまげづくりもくぞうがんばこ
  • 灰外 達夫
  • はいそとたつお
  • 重要無形文化財保持者
  • 第9回伝統工芸木竹展(平成12年度)
    文化庁長官賞
  • 受賞総評
    「巧匠、跡ヲ留メズ」この作品を前にまず思い浮ぶ言葉である。神代杉は長年土中にあり美しい色合を呈する材だが、柔かいだけに仕事は大変難しい。又、薄板の裏面に鋸で溝を挽き、曲げる技法は身近な箱類にもよく見かけるが、ここではまるで印象を異にする。挽曲による優しい曲面、驚異的な繊細さで嵌め込まれた放射状の象嵌、神代桂の程良い界線、これらが生み出す品格あるこの作品は、隅々までまことに清々と作られ、作者の技倆が遺憾なく発揮された優品である。
  1. 公益社団法人 日本工芸会