- 陶芸
椿紋鉢
- 池戸みかる
- 第30回東海伝統工芸展(平成11年度)
東海伝統奨励賞
- 受賞総評“はんなり”とした軟らかな雰囲気を醸し出しているのは、素地の赤土の色が、僅かに透けるように「刷毛目(はけめ)」を残した「白化粧(しろげしょう)」の上に、「白マット釉」を掛けているためでしょう。
見込みには「文様化」された“椿の花”が「鉄絵」で描かれ、華やいだ感じを与えています。「鉄絵」で描かれた葉は、濃淡の調子に抑制が効いており、作品に心地よいリズム感を与えています。
少し立ち上がった鉢の形と大きさに、各技法が効果的に使われ、作者の持つ若やいだ気分を良く伝えています。