- 金工
鋳黒味銅象嵌花器「心の海」
- ちゅうくろみどうぞうがんかき「こころのうみ」
- 宮薗 士朗
- みやぞのしろう
- 第59回日本伝統工芸展(平成24年度)
文部科学大臣賞
- 技法象嵌
- 受賞総評イカ釣り船の漁り火が水平線の彼方に連なる夜景を、金と三種類の四分一の細線を用いた平象嵌で描き出している。素地の黒味銅は象嵌の繊細な色合いを引き立てるだけでなく、上部の余白は天空のひろがりも感じさせる。反対面は陽が沈み夜を迎える情景とし、大海原の移ろいを見守り、いとおしむ作者の心情が静かに伝わってくる。 (寺尾健一)