- 人形
ヤングエイジ
- 井上 春子
- いのうえはるこ
- 第17回伝統工芸人形展(平成11年度)
日本工芸会賞
- 受賞総評今風の茶髪に高いサンダル、テンポの速い音楽が聞こえるようなこの作品は、桐の木を削り、胡粉を塗り、布地を木目込む古い技法で仕上げている。作者はこうした子供達が、やがて今を卒業して大人になっていく過程の一時を留めておきたかったと言っている。兎角、木彫の場合削り足りない作品が多い中に、すっきりとシャープな線に纏め上げた技倆はこの作者の高い素質と表現力の豊かさを示すもので、伝統の世界に新しい息吹を感じる秀作である。