• 木竹工
  • 桑造盆

  • くわづくりぼん
  • 片岸 吉明
  • かたぎしよしあき
  • 第11回伝統工芸木竹展(平成19年度)
    木竹参与賞
  • 受賞総評
    特有の気品をもつ杢目美しい地桑を、きりっとした面持ちの指物とした香盆である。地桑の木味といい石灰で表面を焼いて仕上げた風合いといい、素材の魅力を十分にひき出して瀟洒である。外縁に黒柿の帯、地に菱形の象牙の象嵌が施され、それに沿って光沢のある白味の栃と黒檀の細線が象嵌され、彩りと気品とを与えている。外側や高台ぎわにも同様の線象嵌が施されており、この気配りにも作者の熟練を感じさせている。金沢の気風をうかがわせ、堅実な作風で金沢のこれからの伝統的な指物を担う作家であろう。
  1. 公益社団法人 日本工芸会