- 人形
「残照」木彫布嵌込
- ざんしょうきぼりぬのはめこみ
- 重田 千恵
- しげたちえ
- 第39回日本伝統工芸展(平成4年度)
日本工芸会奨励賞
- 技法木彫人形
- 受賞総評旅先で素晴らしい夕景に出会った作者が、その美しい残照の感激を人形に託したこの作品は、木彫(桐材)を土台にして、頭、手足は胡粉仕上げ、自染の布地で紋様など、丹念に嵌め込み仕上げる。この長年の熟達した技術は、地味な色合の中に重みのある独自の風格を保ち、大きな作品としている。思わず手を合わせた人形の姿は、鑑賞するものに、ある種の宗教的雰囲気を誘ふ作ではないだろうか?長い間の人形制作の努力が、ここに実を結んだ優れた作品である。