
講師紹介
- 早川 尚古齋
- はやかわ しょうこさい
- 重要無形文化財「竹工芸」保持者
<研修会について>
竹工の分野は古くは縄文、弥生の時代から天平時代を経て、近世に入ると唐物尊重から日本独自の伝統的な技法と共に、作者の個性的な表現で作品が生まれて、美術工芸としての地位を確立し今日に至っています。
今回の研修会では主として、組み技法による「切込透文様」と「矢羽根文様」の技法を実習に取り入れ、各自が文様のデザインを考えて仕上げてもらいました。
研修会の参加者はそれぞれ異なった技法、技術を習得して今日に至っている方々で、今回の研修内容が絶対的なものでないにしても、各自が何かを感じ取って今後の作品制作に役立ててくれれば更なる展開につながると思う次第です。
実施概要
- 期間2006年11月6日~10日 /
2007年11月5日~8日 - 会場早川宅(京都市左京区)
- 講師早川尚古齋
- 助手2名
- 受講者7名
実施スケジュール
2006年11月6日(月) |
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2006年11月7日(火) |
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2006年11月8日(水) |
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2006年11月9日(木) |
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2006年11月10日(金) |
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2007年11月5日(月) |
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2007年11月6日(火) |
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2007年11月7日(水) |
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2007年11月8日(木) |
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講師のひとこと
この度の伝承者養成「竹工芸」研修会は、前期平成18年、後期平成19年、受講生7名、助手2名、計9名で行いました。
前期はまず研修会の内容を説明し、続いて竹素材の下拵えの研修に入り、「竹の表皮を削る」「裏面を削る」「竹の幅を整える」等の基本工程を「家伝」の方法を元に講師が実演し、その後参加者による実習を行いました。
次に組技法による「切込透文様」と「矢羽根文様」の技法を紹介して、各自に文様のデザインを考えて貰い、翌年にその結果を作品に仕上げて持ち寄り、各自の意見交換が出来る様に次年度の宿題として一年次の研修を終えた。
後期は主に作品の「着色法」及び「仕上げの艶出し法」の工程指導を行って、作品の仕上がり具合を見聞、その感想を聞きました。
今回の研修会は受講生にとって未経験のものが多くあった様子で、戸惑いと共に新たな手法を体験してくれたと感じています。
参加者は各自、過去に異なった技術、技法を習得して今日に至っているので、一概に今回の研修内容が絶対的でないとしても、何かを感じ取って今後の作品制作に役立ててくれれば一応の成果と意義があった事と思う次第です。