
講師紹介
- 前田 昭博
- まえた あきひろ
- 重要無形文化財「白磁」保持者
<研修会について>
白磁は中国から伝わってきた技法で、絵付けや色彩を加えないで無色の釉を掛けた磁器です。表現方法が限られるだけに、轆轤成形による造形力と器に掛かる釉の調子が重要になります。
1年次は轆轤成形を行い、その後タイミングを見計らい指で押さえて面をつくり、2年次は乾燥したものを削り面取壺をつくりました。白磁の持つ特徴と可能性は何か、自らに問いかけながら自由で創造的な作品づくりをしてもらいました。
研修会映像記録(ダイジェスト)
本編は約30分。DVD(4,400円)またはBlu-ray(6,600円)にて頒布中です。
詳細は、日本工芸会事務局までご連絡ください。
主催:公益社団法人日本工芸会(TEL:03-3828-9789)
実施概要
- 期間2021年11月15日~20日 /
2022年11月14日~19日 - 会場前田昭博工房 やなせ窯
- 講師前田昭博
- 助手2名
- 受講者6名
実施スケジュール
2021年11月15日(月) |
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2021年11月16日(火) |
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2021年11月17日(水) |
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2021年11月18日(木) |
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2021年11月19日(金) |
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2021年11月20日(土) |
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2022年11月14日(月) |
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2022年11月15日(火) |
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2022年11月16日(水) |
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2022年11月17日(木) |
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2022年11月18日(金) |
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2022年11月19日(土) |
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講師のひとこと
令和3年と4年の2カ年に渡り、合わせて12日間の「白磁」伝承者研究会を研修生6名で行いました。
最初に、造形の重要性と白磁の持つ特性や魅力について話をしました。そして、土揉みのあと壺や花瓶などのろくろ成形を行いました。翌日は、壺の硬さを見計らいながら指の平で抑えるようにして面を取りました。ろくろ成形した器に、自らの考えで面取りすることにより独自な造形になる体験をしてもらいました。
2年目は、乾燥した壺を削る作業に入りました。磁器は硬くなってからも削れる性質を活かして、カンナで時間をかけ入念に面を削り出してもらいました。そして、素焼きのあと、釉薬を掛けて還元焼成を行いました。釉薬は、柔らかな風合いのマット釉を掛けることで、白磁の持つ特徴がよく現れたと思います。
日程的に窯出しが研修会後になってしまい、焼き上がった作品について研修生と話し合う時間が持てなかったことが残念でした。