
講師紹介
- 佐々木 苑子
- ささき そのこ
- 重要無形文化財「紬織」保持者
<研修会について> 工芸史の流れの中で、「紬織」は古くから日本人に愛されて来た絹織物です。平成17年に「紬織」の重要無形文化財保持者の認定を受けた私は、今日まで「絵絣」の技法で表現した紬織物を織りつづけています。その「絵絣」の技を、今回6人の受講生の方々に指導することになりました。新しい技を身につける楽しさを分かち合いながら一人一人の個性を織り込んだ「裂地」が目に見えて織り上がるまで貴重な時を共有し、感謝のうちに終了しました。
研修会映像記録(ダイジェスト)
本編は約30分。DVD(4,400円)またはBlu-ray(6,600円)にて頒布中です。
詳細は、日本工芸会事務局までご連絡ください。
主催:公益社団法人日本工芸会(TEL:03-3828-9789)
実施概要
- 期間2015年10月5日~10日 /
2016年10月10日~15日、
10月17日~22日 - 会場佐々木苑子工房
- 講師佐々木苑子
- 助手3名
- 受講者6名
実施スケジュール
2015年10月5日(月) |
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2015年10月6日(火) |
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2015年10月7日(水) |
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2015年10月8日(木) |
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2015年10月9日(金) |
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2015年10月10日(土) |
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2016年10月10日(月)・10月17日(月) |
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2016年10月11日(火)・10月18日(火) |
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2016年10月12日(水)・10月19日(水) |
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2016年10月13日(木)・10月20日(木) |
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2016年10月14日(金)・10月21日(金) |
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2016年10月15日(土)・10月22日(土) |
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講師のひとこと
「紬織」伝承者養成研修会を実行するにあたり、私自身が長年創作活動してきた「紬織絵絣」の技を研修生に指導する方針を決めた。事前に与えられた日程「十二日間」という驚くべき短期間の中で、最終的に目に見えた織り上りの「絵絣」に仕上げるのは至難の業に思えたものである。しかし、実力のある参加者全員が、仕事に入れば一同息の合った仕事振りでスムーズに進行し、作業の日程を重ねて行った。この伝承事業の日程が始まる前に、機かけ等の下準備は私のスタッフで済ませておいた。
研修生には「絵絣」の図案、型紙彫り、絣糸の聖経、絣くくり、染色の工程等、絵絣独自の作業工程を丁寧に進行してもらった。各自初体験の毎日だったと思う。最終日に一人一人のデザインした文様が目に見えて織り上るのを機の上で体験し、感動と喜び全員で共有した。参加者全員が気持ちのよい終了日を迎え、私も安堵した。いつまでも初心を忘れることなく「一本の糸」に対する細やかな神経を磨いてほしいと願っている。