技法

有線七宝

受賞総評

とんがり帽子を被ったような器形からは、樹木のイメージを連想させる。そして、本体を巡る三角形を基本とした模様はリズミカルで、まるで音を奏でているような雰囲気を感じさせる。「樹韻」というタイトルから着想した、観る者をその世界へ誘う器形や模様の展開は、作者の素直で優しい気持ちをも表現しているようである。最初の作品イメージを大切にしながら、さらにそれを高めていこうとする制作の姿勢を、今後も続けて欲しいと思う。（唐澤昌宏）