- 木竹工
栃拭漆盛器
- とちふきうるしもりき
- 小林 哲也
- こばやし てつや
- 第54回東海伝統工芸展(令和5年度)
中日賞
- サイズ奥行41.0 幅41.0 高4.8 cm
- 受賞総評衒いのないおおらかな器形が栃の美しい杢理とよく調和する。大経木となった栃は自重で木の繊維が波打つことがある。その部分を平らに削ると、縮杢と呼ばれるこのような美しい杢理が現れる。丹念に施された拭漆がいっそう美しさを引き出す。木の暖かさと量感を感じられるようにと、やや厚めに仕上げたことも成功しており、手に取った重さも心地よい。作者の素材に対する慈しみを湛えた優品である。(川口清三)