- 染織
佐賀錦鼓袋「立春」
- さがにしきつづみぶくろ りっしゅん
- 長瀬 正子
- ながせまさこ
- 第37回日本伝統工芸染織展(平成12年度)
日本経済新聞社賞
- 技法佐賀錦
- 受賞総評この作品は、白漆紙の細い縦糸に柊南天で染めた萌葱色の糸と、そこに藍をかけて濃淡を出した糸を絶妙なバランスで組み合わせ制作されている。佐賀錦の織文様は、網代、紗綾形、檜垣、菱形などのように、斜線をうまく利用し構成されたものが多いが、この作品は網代模様を用いながら、洗練されたデザイン感覚と伝統の技を組み合わせ、さらに用の美も意識しながら見事な作品となっている。長い袋には鼓の胴を、もう一方には革と紐を入れる。熟練の技を感じさせられる。