• 漆芸
  • 平文蒔絵封書箱「みかん」

  • 小松原 賢次
  • こまつばらけんじ
  • 第43回日本伝統工芸中国展(平成12年度)
    山陽新聞社賞
  • 受賞総評
    塗り分けられた、淡い金蒔きの地に葉付きのみかんと、新鮮な着想に映るみかんの輪切りとが箱の表面全体に配され、新鮮な感覚があって好ましい。金蒔絵と平文(金の薄板に文様に切り抜き嵌め込む)、螺鈿、卵殻で表されたみかんは明るい輝きを放ち、金蒔きの地と対照をなして浮かび上がっている。蒔絵の力量はよしとして、中央にみかんをすえたのはせっかくのリズミカルな雰囲気を乱し、意匠の単調さを招いたように思われる。封書箱としての形や深さも話題になった。(諸山正則)
  1. 公益社団法人 日本工芸会