1.趣旨
我が国には、世界に卓絶する工芸の伝統がある。伝統は、生きて流れているもので、永遠に変わらない本質を持ちながら、一瞬もとどまることのないのが本来の姿である。
伝統工芸は、単に古いものを模倣し、従来の技法を墨守することではない。伝統こそ工芸の基礎になるもので、これをしっかりと把握し、父祖から受け継いだ優れた技術を一層錬磨するととともに、今日の生活に即した新しいものを築き上げることが、我々に課せられた責務であると信ずる。
昭和25年、文化財保護法が施行され、歴史上、もしくは芸術上特に価値の高い工芸技術を、国として保護育成することになった。私どもは、その趣旨にそって、昭和29年以来日本伝統工芸展を開催してきた。
このたび、平素の研究の成果をあつめ第53回展を開き、ひろく人々の御清鑑を仰ぎ、我が国工芸の健全な発展に寄与しようとするものである。
2.主催・後援・会期・会場
開催地 | 主 催 | 後 援 | 会 期 | 会 場 |
---|---|---|---|---|
東京 | 文化庁 東京都教育委員会 NHK 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 平成18年 9月26日(火)〜 10月 8日(日) | 三越本店 | |
名古屋 | 愛知県教育委員会 愛知県 名古屋市教育委員会 名古屋市 NHK名古屋放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 | 10月11日(水)〜 10月16日(月) | 三越名古屋栄店 |
京都 | 京都府教育委員会 京都市 NHK京都放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 京都府 京都市教育委員会 | 10月18日(水)〜 10月23日(月) | 京都高島屋 |
大阪 | 大阪府教育委員会 大阪市ゆとりみどり振興局 NHK大阪放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 | 10月25日(水)〜10月30日(月) | そごう心斎橋本店 |
金沢 | 石川県教育委員会 NHK金沢放送局 朝日新聞社 北國新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 富山県教育委員会 福井県教育委員会 | 11月 3日(金)〜 11月12日(日) | 石川県立美術館 |
岡山 | 岡山県教育委員会 岡山県立美術館 NHK岡山放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 | 11月16日(木)〜 12月 3日(日) | 岡山県立美術館 |
松江 | 島根県 島根県立美術館 島根県教育委員会 島根県文化振興財団 NHK松江放送局 朝日新聞社 山陰中央新報社 (社)日本工芸会 | 文化庁 鳥取県 鳥取県教育委員会 しまね産業振興財団 | 12月 6日(水)〜12月23日(土) | 島根県立美術館 |
高松 | 香川県教育委員会 香川県文化会館 NHK高松放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 | 平成19年 1月 5日(金)〜 1月21日(日) | 香川県文化会館 |
広島 | 広島県教育委員会 広島県立美術館 NHK広島放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 | 1月24日(水)〜 2月 4日(日) | 広島県立美術館 |
福岡 | 福岡県教育委員会 福岡市教育委員会 福岡市 NHK福岡放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 | 2月 7日(水)〜 2月12日(月) | 福岡天神岩田屋 |
仙台 | 宮城県教育委員会 仙台市教育委員会 NHK仙台放送局 朝日新聞社 河北新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 宮城県 仙台市 | 2月20日(火)〜 2月25日(日) | 三越仙台店 |
松山 | 愛媛県教育委員会 松山市教育委員会 NHK松山放送局 朝日新聞社 (社)日本工芸会 | 文化庁 愛媛県 松山市 | 3月 3日(土)〜 3月11日(日) | 三越松山店 |
3.搬入期間及び場所
(1)輸送搬入の場合
・出品申込書及び出品料
〒110-0007
東京都台東区上野公園13−9
東京国立博物館内 日本工芸会気付「日本伝統工芸展実行委員会」宛に、
現金書留にて郵送のこと。
・申込期限
陶芸部門 7月10日(月)までに、必着のこと。
陶芸以外の部門 7月14日(金)までに、必着のこと。
・作品
〒273-0016
千葉県船橋市潮見町14 TEL: 047-435-9518
三越通販センター気付「日本伝統工芸展実行委員会」宛に、配達日を指定の上、輸送のこと。
・受付期間
陶芸部門 7月20日(木)・7月21日(金)・7月22日(土)
陶芸以外の部門 8月 3日(木)・8月 4日(金)・8月 5日(土)
(2)持込搬入の場合
・搬入場所
〒273-0016
千葉県船橋市潮見町14 TEL: 047-435-9518
三越通販センター 5階
「日本伝統工芸展出品受付会場」(作品・出品申込書・出品料持参のこと)
・搬入期日
陶芸部門 7月25日(火)・7月26日(水)10時〜16時
陶芸以外の部門 8月 7日(月)・8月 8日(火)10時〜16時
・注意
輸送搬入
出品作品には、必ず安全を確保し得る梱包をし、外箱などの表には作品名・作家名を明記のうえ、
輸送のこと。
持込搬入
陶芸(ただし、茶碗・茶入れなどは外箱に入れる)を除く出品作品は、必ず安全を確保し得る外箱に入れ、
外箱の表にも作品名・作家名を明記のうえ、持込むこと。
4.出品料
出品料は、1点につき10.000円。出品料は、破損等特別の事情がある場合を除き、返還しないものとする。
5.出品点数
出品点数は、1人2点以内とする。
6.鑑・審査委員
鑑・審査委員名は、6月中旬に日本工芸会ホームページ(下記)にて公表の予定。
7.陳列作品
本展に陳列する作品は、日本伝統工芸展規程に基づき鑑査に合格したものとする。
なお、地方会場に陳列する作品は、本展に入選した作品のうちから地方展陳列作品選定委員会が選定したものとする。
8.入選発表
入選の通知は、書面をもって8月29日(火)に発送して行うほか、
朝日新聞朝刊(予定)各地方版を始め日本工芸会が開設するホームページに掲載する。
電話などによる問い合わせには応じない。
9.付帯行事
(1)図録の発行
(2)NHKによる全国放送
(3)陳列品の解説
(4)ホームページ充実
(5)文化財保存事業報告の特別展示 (6)「伝統工芸こども鑑賞コース」の実施 (7)その他適当な行事
(以上については、従前どおりの方法・内容によってこれを行う。)
10.作品の搬出
作品の搬出に要する費用は、全て出品者の負担とする。
(1)選外作品の搬出
選外作品の搬出は、実行委員長が通知する期間内(9月26日(火)・27日(水)・28日(木))に
預り証と引換えに行う。
このうち、輸送を希望するものは、美術品扱いの着払い(荷造輸送費一切及び保険料を含む)にて
輸送業者に委託するものとする。到着時期は、10月下旬〜11月中旬の予定。
(2)入選作品の搬出
最終展示会場より出品者が引き取れない作品の輸送費用は、
すべて美術品扱いの着払い(荷造輸送費一切及び保険料を含む)にて
輸送業者に委託するものとする。
(3)(1)及び(2)の作品搬出について輸送委託される場合は、保険料は出品者負担とし、
出品申込書C片に必ず「保険金額」を記入し、保険の申込みをする。
11.その他
出品作品の該当部門が不明確の場合は、
事前に作品の写真を添えて日本工芸会事務局に問い合わせ、正確を期すること。
日本伝統工芸展実行委員会 〒110-0007 東京都台東区上野公園13−9 東京国立博物館内 社団法人 日本工芸会内 電話(03)3828−9789 FAX(03)3828−0025 日本工芸会ホームページアドレス http://www.nihon-kogeikai.com/ 日本工芸会メールアドレス honbu@nihon-kogeikai.com |
日本伝統工芸展規程(抄)
第4条 | 本展は、文化庁、東京都教育委員会、NHK、朝日新聞社及び社団法人日本工芸会が共同して開催する。 |
(運営委員会)
第5条 | 本展を総理するために、日本伝統工芸展運営委員会(以下「運営委員会」という。)を置く。 |
2 | 本展の業務を推進するために、運営委員会に日本伝統工芸実行委員会(以下「実行委員会」という。)を置く。 |
3 | 運営委員会の細目については、別に定める「日本伝統工芸運営委員会規則」による。 |
(部会構成)
第7条 | 本展は、作品の種別によって次の7部会に分ける。 第1部会 陶芸 第2部会 染織 第3部会 漆芸 第4部会 金工 第5部会 木竹工 第6部会 人形 第7部会 諸工芸(硝子、七宝、截金、硯等) |
(陳列作品)
第8条 | 本展に陳列する作品は、すべて鑑査のうえ決定する。ただし、遺作については、出品を委嘱して陳列することができる |
(出品作品)
第9条 | 本展に出品することのできる作品は、次の条件を具備する作品となる。 1.本展の主旨にそうものであること 2.自己の制作したものであること 3.制作後3年以内のものであること 4.未発表のものであること |
(出品申込)
第10条 | 裏面開催要項3、(1)、(2)参照のこと。 |
(題名等の明示)
第13章 | 出品作品には、作品の裏面のその他適当な個所に、 題名及び作者氏名を明記した紙片等を付さなければならない。 |
(輸送搬入)
第16条 | 出品作品を輸送により搬入する場合は、荷造表装に「日本伝統工芸展出品作品」と朱書きしなければならない。 |
(出品作品の受理)
第17条 | 出品作品を受理したときは、引き換えに預り証を交付するものとする。 |
(受理作品の保管)
第18条 | 受理した作品は、受理したときから返品するまで、 実行委員会の責任において保管するものとする。 ただし受理した時から鑑査終了までの間、万一破損等の事故が生じた時は、 別に定める要項に基づき、保険をもって処理する。 なお、不可抗力によって生じた損害については、その責任は負わない。 |
2 | 受理した作品は、実行委員会の許可なくして搬出することはできない。 |
(賞の種類)
第29条 | 出品作品のうち特に優秀なものに対し、左の通り賞を贈る。 ただし、重要無形文化財保持者、鑑・審査委員及び特待者の作品は賞の対象としない。 ◎日本工芸会総裁賞 1点 ◎高松宮記念賞 1点 ◎文部科学大臣賞 1点 ◎東京都知事賞 1点 ◎NHK会長賞 1点 ◎朝日新聞社賞 1点 ◎日本工芸会会長賞 1点 ◎日本工芸会保持者賞 1点 ◎日本工芸会奨励賞 5点 ◎日本工芸会新人賞 3点 |
2 | 前項ただし書の規定にかかわらず、日本工芸会保持者賞は、重要無形文化財保持者及び審査委員以外の鑑査委員並びに特待者の作品のみを対象とする。 また、日本工芸会新人賞については、開催年度8月末日現在45歳以下又は応募5回以下で、本展における受賞歴のない作者の作品を対象とする。 |
(陳列作品以外の作品の搬出)
第39条 | 陳列作品以外の作品の搬出については、本展の開会までに、搬出の期日、場所等を実行委員会が出品者に通知する。 |
2 | 搬出は、出品者が預り証と引換えに行うものとする。 |
(作品の返送)
第40条 | 期間内に搬出されないものは、着払い(荷造輸送費及び保険料)をもって返送する。 |
鑑・審査委員情報
第五十三回 日本伝統工芸展
第一次鑑査委員
委員長 原 清 陶芸作家・重要無形文化財保持者 1 陶芸 乾 由明 兵庫陶芸美術館長 金子賢治 東京国立近代美術館工芸課長 林屋晴三 ○ 菊池寛実記念智美術館長 鈴木 藏 陶芸作家・重要無形文化財保持者 徳田八十吉 陶芸作家・重要無形文化財保持者 原 清 ◎ 陶芸作家・重要無形文化財保持者 前田昭博 陶芸作家 2 染織 今井陽子 東京国立近代美術館主任研究官 内山武夫 前京都国立近代美術館長 小笠原小枝 ○ 日本女子大学教授 北村武資 染織作家・重要無形文化財保持者 佐々木苑子 ◎ 染織作家・重要無形文化財保持者 鈴田滋人 染織作家 二塚長生 染織作家 3 漆芸 住谷晃一郎 高松市美術館美術課長補佐 高橋隆博 関西大学教授 西岡康宏 ○ 東京国立博物館副館長 磯井正美 ◎ 漆芸作家・重要無形文化財保持者 小森邦衞 漆芸作家・重要無形文化財保持者 田口義明 漆芸作家 室瀬和美 漆芸作家 4 金工 小笠原信夫 ○ 東京国立博物館名誉館員 加島 勝 東京国立博物館教育普及室長 南 俊英 石川県立美術館学芸第一課長 大須賀選 ◎ 金工作家 桂 盛仁 金工作家 長野垤志 金工作家 渡邊 正 金工作家 5 木竹工 河田 貞 佐川美術館常務理事・館長代行 諸山正則 ○ 東京国立近代美術館主任研究官 山崎 剛 金沢美術工芸大学助教授 川北良造 ◎ 木工作家・重要無形文化財保持者 篠原 傑 木工作家 藤沼 昇 竹工作家 村山 明 木工作家・重要無形文化財保持者 6 人形 唐澤昌宏 東京国立近代美術館主任研究官 黒田亮子 前群馬県舘林美術館長 竹内順一 ○ 東京芸術大学教授 井上春子 人形作家 柴田徳子 人形作家 玉置光子 人形作家 林 駒夫 ◎ 人形作家・重要無形文化財保持者 7 諸工芸 白石和己 ○ 山梨県立美術館長 横溝廣子 東京芸術大学大学美術館助教授 柳橋 眞 金沢美術工芸大学大学院専任教授 久保かよ子 七宝作家 柴田 明 ◎ 七宝作家 日枝玉峯 硯作家 渡邊 明 硝子作家 ◎部会鑑査主任 ○部会鑑査副主任 |
第五十三回 日本伝統工芸展
第二次鑑査委員
(敬称略)
辻村哲夫 委員長 東京国立近代美術館長 乾 由明 副委員長 兵庫陶芸美術館長 洒井田柿右衛門 副委員長 重要無形文化財保持者 内山武夫 前京都国立近代美術館長 佐野文一郎 日本工芸会理事長 嶋崎 丞 石川県立美術館長 白幡 明 諸工芸部会長 芹川英子 人形部会長 中野政樹 ふくやま美術館館長 西岡康宏 東京国立博物館副館長・第一次鑑査漆芸部会鑑査副主任 増村紀一郎 芸部会長 原 清 第一次鑑査会陶芸部会鑑査主任 林屋晴三 第一次鑑査会陶芸部会鑑査副主任 佐々木苑子 第一次鑑査会染織部会鑑査主任 小笠原小枝 第一次鑑査会染織部会鑑査副主任 磯井正美 第一次鑑査会漆芸部会鑑査主任 大須賀選 第一次鑑査会金工部会鑑査主任 小笠原信夫 第一次鑑査会金工部会鑑査副主任 川北良造 第一次鑑査会木竹工部会鑑査主任 諸山正則 第一次鑑査会木竹工部会鑑査副主任 林 駒夫 第一次鑑査会人形部会鑑査主任 竹内順一 第一次鑑査会人形部会鑑査副主任 柴田 明 第一次鑑査会諸工芸部会鑑査主任 白石和己 第一次鑑査会諸工芸部会鑑査副主任 |
第五十三回 日本伝統工芸展
審査委員
(敬称略)
安嶋 彌 委員長 日本工芸会会長 内山武夫 副委員長 前京都国立近代美術館長 森口邦彦 副委員長 日本工芸会副理事長 辻村哲夫 第二次鑑査委員長 乾 由明 第二次鑑査副委員長 洒井田柿右衛門 重要無形文化財保持者・第二次鑑査副委員長 伊勢崎 淳 重要無形文化財保持者 勝城蒼鳳 重要無形文化財保持者 北村武資 重要無形文化財保持者 齋藤 明 重要無形文化財保持者 佐野文一郎 日本工芸会理事長 嶋崎 丞 石川県立美術館長 白石和己 山梨県立美術館長 竹内順一 東京芸術大学教授 西岡康宏 東京国立博物館副館長 林屋晴三 菊池寛実記念智美術館長 柳橋 眞 金沢美術工芸大学大学院教授 原 清 第一次鑑査陶芸部会鑑査主任 佐々木苑子 第一次鑑査染織部会鑑査主任 磯井正美 第一次鑑査漆芸部会鑑査主任 大須賀選 第一次鑑査金工部会鑑査主任 川北良造 第一次鑑査木竹工部会鑑査主任 林 駒夫 第一次鑑査人形部会鑑査主任 柴田 明 第一次鑑査会諸工芸部会鑑査主任 |