栃拭漆流紋飾箱(とちふきうるしりゅうもんかざりばこ)
宮本貞治(みやもとていじ)
- 受賞
- : 日本工芸会奨励賞
- 出品
- : 平成22年 第57回日本伝統工芸展
- 分野
- : 木竹工
合口部を細長い楕円とした球体の蓋物で、蓋から底面まで続くぎを巧みに交差させた流紋を施している。中心から離した交差点の絶妙な位置どりと、あえて拭漆を濃くして栃の縮み(虎杢)の木目をさりげなく抑えたことで、その流紋は静寂な空間を走り抜けるかのような動きを見せている。刳物ならではの形状と加飾とが一体となった秀作。 (寺尾健一)
