
- 漆芸
彩漆蒟醤合子「夏のよる」
- さいしつきんまごうす「なつのよる」
- 鵜飼 敏伸
- うかいとしのぶ
- 第26回日本伝統漆芸展(平成20年度)
文化庁長官賞
- 技法蒟醤
- 受賞総評作者は初夏、家族と共に蛍を見に行った時に乱舞する光の美しさに感動したと話している。素地はシナ材の積層で造り、グラニュー糖の変塗によって白、灰、黒、三色のストライプで塗り分けている。側面は丸刀彫で細かく刻むように彫り、黒呂色漆と赤呂色漆を金消粉と交互に色埋めすることによって蛍の飛んだ軌跡、暮れ泥む河原の風情を、上面は暗に消えて行く蛍を表している。季節感と共に作者の心情を感じさせる。(記佐々木正博)