
- 漆芸
曲輪造朱溜盛器
- まげわつくりしゅだめもりき
- 大西 勲
- おおにしいさお
- 重要無形文化財保持者
- 第40回日本伝統工芸展(平成5年度)
文部大臣賞
- 受賞総評約四十本の曲輪を六ブロックに分けて組み、軽快でかつ強靱な器形を作った。朱溜とは朱漆の上に透明な漆を塗る手法だが、今回は朱漆を三回塗った上に透き漆を五回と多く塗る。この漆は茨城県大子町西金(だいごまちにしがね)から取りよせ、自ら精漆したもので、特に透明度が高く光沢があり、深みのある朱溜の美しさを発揮している。曲輪をいかした、ひきしまった漆塗りに心がけ、研ぎの工程を入念に行う。現代感覚にあふれ、スケールの大きな作品である。