
- 漆芸
乾漆描蒟醤蓋物「微風」
- かんしつかききんまふたもの「そよかぜ」
- 塩津 容子
- しおつようこ
- 第50回日本伝統工芸中国展(平成19年度)
テレビせとうち賞
- 技法乾漆、蒟醤
- 受賞総評凸レンズのような器形の蓋物。実は、この形が漆器を一番美しく見せる。しかも、地味な描蒟醤には特に効果的な甲盛である。難波仁斎氏の流麗な描線とは異なり、緻密な筆使いで独自の文様を描き、黒地の余白を模様に取り込む構成か巧みになってきている。金の置き平目で変化を求めたのであろうが、少量で止めたのがよかった。このままの感性で、奇を街わず描蒟醤の本質を求めていってもらいたい。(山口松太)