
- 漆芸
沈金箱「忍冬」
- ちんきんはこ「にんどう」
- 西 勝廣
- にし かつひろ
- 重要無形文化財保持者
- 第60回日本伝統工芸展(平成25年度)
文部科学大臣賞
- サイズ縦18.0 横25.0 高20.0 cm
- 技法沈金
- 受賞総評忍冬はスイカズラの漢名で、輪島では初夏の野辺に咲く花である。稜角のある蓋物で、白漆を塗って忍冬文様を沈金で表したものだが、白漆地に沈金の文様が溶け込まないよう花に赤味のある消粉、葉には青味の消粉を施して工夫した。忍冬は、厳しい冬を耐え忍ぶことからこの名がついたと言われる。厳寒の輪島で忍耐強く生きる忍冬に、厳しい修練を経た作者の漆芸観と人生観が投影されている。(内田篤呉)