
- 漆芸
曲輪造朱溜盛器
- まげわつくりしゅだめもりき
- 大西 勲
- おおにしいさお
- 重要無形文化財保持者
- 第33回東日本伝統工芸展(平成5年度)
奨励賞
- 受賞総評曲輪造りは、桧の帯材を環状に作り、個々の輪を重ね合わせて器の形を造る技法で、強靱で狂いのこない造形法として知られる。作者は部材を組む前に下地から中塗まで施し、組んだ後に黒漆2回朱漆2回、そして自ら調整した透漆を四回塗り込み、塗り立て独特の柔らかさや漆の色の美しさを表現している。小振りの盛り器ではあるが、バランスも良く、使う側の身になってデザインされ、巧みな技術によって仕上げられた優品である。