
- 陶芸
淡青釉裏銀彩四方鉢
- たんせいゆうりぎんさいしほうはち
- 中田 一於
- なかだ かずお
- 第37回日本伝統工芸展(平成2年度)
文部大臣賞
- 受賞総評釉裏銀彩は、本焼した白磁胎に銀箔を模様に截って貼り、更にその上に低火度釉をかけて焼く窯芸で、この作者は永年この技法を追い続けている。今回は大胆な四方形の鉢の内外面に、銀箔を火炎状に截って貼り重ねた流動的な意匠構成と、銀彩の上に淡く施された久谷の紺青釉の効果によって、あたかも水面下に広がる銀色のゆらめきのような、神秘的な美しさが感じられる。完成度の高い秀作である。