
- 染織
琉球絣着尺「カシ鳥小八玉」
- りゅうきゅうかすりきじゃく かしとういぐあやたま
- 大城 哲
- おおしろさとる
- 第36回日本伝統工芸染織展(平成11年度)
中国新聞社賞
- 技法絣織
- 受賞総評「カシ」は経糸、すなわち経絣を意味する。「カシ鳥」、沖縄の言葉で「かしとぅぐぁ」はつまり経絣で表した鳥文のことである。「八玉」とは一つの柄の意味する「玉」が八つ、すなわち八つ並んだ鳥の文様を意味する。経糸には平絹、緯糸には紬糸を用い、染料は化学染料に天然のものを併用している。天然のものにはふくぎ(黄色)、ホルトの木(グレー)など、身近に取れるものを用いている。これは常に作家が心がけていることである。沖縄の伝統を真正面から受け継ぐという、自信に満ちた実に気持ちのよい作品である。