
- 人形
「春日野」木芯桐塑布紙貼
- 「かすがの」もくしんとうそぬのかみばり
- 五十嵐 恭子
- いがらしきょうこ
- 第44回日本伝統工芸展(平成9年度)
日本工芸会奨励賞
- 技法桐塑人形、紙貼り
- 受賞総評作者年来の奈良時代の風俗というテーマに、「小さな命を愛しむ子供」という モチーフが重ね合わされ作られた作品である。木芯桐塑に胡粉を塗り、 染められた典具帖紙を用いて衣服を作り出しているが、伝統的素材の特性をよく生かし、 大変行き届いた技術的な配慮を見せている。 子供らしいふっくらとした顔には限りなく優しい表情に加えて、 生命との交換を体験した子供ならではの自信と満足感がうかがえる。 作者の日常を見つめる眼の確かさのなせる業であろう。