
- 木竹工
神代欅拭漆盤
- 川口 清三
- かわぐちせいぞう
- 第29回東海伝統工芸展(平成10年度)
東海伝統奨励賞(中部近鉄賞)
- 受賞総評時の流れを忘れたかのように、土の中に永く眠っていた欅はそれ自体落ち着いた色調を持ち、人を倦着させることはありません。そしてたっぷりと「漆」を吸った「欅」は、重厚さが増し、さらに人を魅了します。しかし、それはややもすると重苦しく感じさせる原因となりますが、形の良さで問題を解決しています。
四方という単純な形ですが、辺に脹らみを持たせ、四隅を引き締めるかのように厳しく仕立ててあるのは、作者の狙いでもあろうし、成功しています。
厚みも程よく、重さも丁度良い。眼で良し、持って良し、手元におきたくなる一品です。