- 木竹工
欅拭漆盛器
- けやきふきうるしもりき
- 天野 豊
- あまの ゆたか
- 第10回伝統工芸木竹展(平成17年度)
日本工芸会賞
- 受賞総評器物を刳りだしてゆく時、作者は常に全体のバランスと完成品の姿をえがきながら造りだしてゆく。板の厚みに対して、過不足のない底板の位置など、さりげなく作者の注意が払われている。から内向き、外向きに繋がる渦線の面が、底面に向けて拡がりを持ちながら、変化のある動きを与えている。渦線の面と上縁とが接続する部分には、連続してゆく動きを止めることのなきよう、細心の注意が払われており、面の繋がりによる流れの表れをうまく表現している佳品である。