
- 木竹工
緋襷文花籃「縄文」
- ひだすきもんはなかご「じょうもん」
- 藤塚 松星
- ふじつか しょうせい
- 重要無形文化財保持者
- 第58回日本伝統工芸展(平成23年度)
東京都知事賞
- 受賞総評黒染めの細い竹ヒゴを主に、底丸から上方へ、ゆったりと伸びやかに広げながら五辺の朝顔形とした透かしの花籃である。縄文時代の火焔土器をモチーフに、黒の合間に褐色のヒゴを交差させるように編み込んで炎のはしりを表している。近年に多い編組の技巧をこらして緊張感や格調のある重厚さを求めるのでなく、竹編みそのものの清冽な魅力と洗練されたデザイン性をうかがわせて気品を生み出している。古代への浪漫がおおらかに、清爽の表現となって心地よい。 (諸山正則)