
- 木竹工
波千鳥編盛籃「渓流」
- なみちどりあみもりかご「けいりゅう」
- 勝城 蒼鳳
- かつしろ そうほう
- 重要無形文化財保持者
- 第30回日本伝統工芸展(昭和58年度)
東京都知事賞
- 受賞総評近年、ややもすると伝統の上に安住し、新しい時代に挑戦する意欲を無くする傾向がある。その意味では、この作品には、現代を感じさせるものがあると云えよう。長めの楕円形のシャープな造形美、束ねた素材による流水文の表現、表・裏二枚の異なる編組を縦材(たてざい)の縁造りの部分で、一枚の如く纏めた技術は優れたものがある。しかし、この作品の優秀な所以は、むしろ構成の妙にあると思う。いかにも渓流の流れを思わせ、すがすがしい作品である。