
- 漆芸
蒟醤黄沙文食籠
- 鵜飼 敏伸
- うかいとしのぶ
- 第35回東海伝統工芸展(平成16年度)
名古屋市長賞
- 技法蒟醤
- 受賞総評一見植物のように見える模様について、作者は「春もまだ浅い頃、ボンネットに積もった黄砂の
風紋に自然界の美しさと力強さを感じ、大陸から運ばれた黄金色にロマンと悠久の想いを重ねつつ
制作に取り組んだ」と言っています。
ともあれ蒟醤の技法を駆使して表現したもので、荒いとも思える大胆な彫りを施したところを
赤呂の充填と金粉でやんわりとまとめています。形は銅から尻にかけて張りを持たせていますが、
もう少し深くてもよいのではないかと思われます。
確かな技術に裏打ちされまたまりのある作品です。