
- 木竹工
欅造合子
- 玉井 智昭
- たまい ともあき
- 第54回東日本伝統工芸展(平成26年度)
三越伊勢丹賞
- 受賞総評回転体である挽物技法の制約の中で、加飾と全体のバランスという課題に取り組んだ秀作。蓋側面に幾重にも筋を入れ、さらに一段深く削りを入れることで、黒漆の濃淡による模様を浮かび上がらせている。同心円状の素直な木目が生かされた、潤い豊かな蓋表の表情と、側面の複雑さの対比が美しい。僅かに裾広がりにした身の形状も、加飾密度の濃い蓋を軽やかに受け止め、すっきりと洗練されたフォルムに仕上げている。(花井久穂)